最近よくMEO対策の営業を受けるけど、業者さんの良し悪しがよく分からない。。
頼んだらちゃんと効果が出るのかな?
お金を掛けたくないから自分でやる方法があればそれも知りたい。
こんな悩みを解決する記事を書きました。
2010年にGoogleでベンダー社員として働き始め、今までに3,000件以上の室内版ストリートビューを撮影してきました。現在は株式会社ブリッヂというバーチャルツアー制作の会社を経営しています。
この記事では、Googleビジネスプロフィールを使っている方に向けて、やってはいけないMEO対策の解説をしていきます。
Googleビジネスプロフィールを検索結果の上位に表示させるMEO対策のサービスを提供する会社が増えており、みなさんも営業を受けた事があるのではないでしょうか。
しかし、業者さんが行なっているMEO対策のほとんどは自分でできる為、お金をかける必要はありません。
むしろ業者さんが短期的に効果を出そうとして間違った方法で対策をしてしまうと、Googleからポリシー違反の判定を受けて、Googleビジネスプロフィールの順位が下がったり、消されたりしてしまう事があります。
せっかくお金を払って契約したのに間違った方法や効果のない方法で対策されて困っている方が沢山いる様なので、この記事で間違ったMEO対策とはなんなのか、と言う事を解説していきます。
また、Googleビジネスプロフィールの上位表示についてGoogleが何を求めているかについても詳しく解説しますので、ぜひこの記事で正しいMEO対策についての理解を深めて貰えればと思います。
間違ったMEO対策のデメリット
Googleビジネスプロフィールが表示されなくなる
冒頭でもお話ししましたが、間違ったMEO対策を行うとGoogleにポリシー違反の判定を受け、Googleビジネスプロフィールが表示されなくなる場合があります。
そのような事態を避けるために、Googleのポリシーや目的を理解しておく必要があります。
Googleの目的を理解しよう
Googleの収益のメインは広告収入です。キーワードに応じて検索結果に表示される広告がクリックされる事で、スポンサーから収益を得ています。なのでGoogle検索やGoogleマップ検索をする人が多ければ多いほど、広告をクリックして貰える数も多くなります。
では、なぜ沢山の人がGoogle検索を使うかと言うと、検索結果に自分の欲しい情報がちゃんと表示され、目的の情報にたどり着けるという信用があるからです。
Googleはこの信用でユーザーを増やし、結果として広告で収益を上げています。なのでGoogleは検索結果に最新で正しい情報を表示する事が何よりも大切になります。
この様にGoogleは世界中の情報をユーザーに対して最適に届ける事を理念にしていて、それはGoogleマップの情報も同様です。
なので、それに反する事、つまりユーザーが検索した時に邪魔になってしまう様な事をするとGoogleからマイナスの評価を受けてしまいます。
Googleに嫌われるMEO対策
Googleは検索エンジンによって世界中の人が求める情報を最適な形で届ける事を理念にしています。
Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。
Googleに嫌われるMEO対策とは、この理念の邪魔をしてしまう様な対策方法なのですが、それは一体どんな方法なのかを具体的に説明します。
これは一昔前に実際に行われていた方法ですが、例えば「横浜 カフェ パンケーキ」で検索するユーザーがいたとします。
横浜まで来たしパンケーキでも食べようかな。
「横浜 カフェ パンケーキ」で検索っと。
この人は「横浜のカフェで美味しいパンケーキが食べたい」と思って検索をしているのですが、そこに目を付けたMEO対策業者さんが、Googleビジネスプロフィールの店名を「横浜のパンケーキNo.1 カフェ〇〇 」のような名前に変更し、それが実際に上位表示される時期がありました。
それを見た他の業者さんやお店も真似して、Googleビジネスプロフィールの店舗名に「地名+業種」を入れる事が一時期すごく流行りました。
そしてGoogleビジネスプロフィールの説明欄にも検索でヒットして欲しいキーワードを沢山入れて長文を書くので、店名も見づらくなり、説明欄も長くて読む気にならない、という状態になりました。
これは検索するユーザーにとっては迷惑以外の何物でもなく、必要な情報にアクセスする邪魔をしてしまっています。
このようなGoogleビジネスプロフィールが増え、検索結果が無意味な文章の羅列で埋め尽くされていたら、ユーザーはGoogleで検索する事をやめてしまうでしょう。
これが一番Googleにとって困ることなので、Googleはこの様な対策をしているGoogleビジネスプロフィールを排除していく様になりました。
その結果、今はこの方法はほとんど見なくなったのですが、なぜこの様な事が行われてしまったかと言うと、業者は成果が上がっているという事を契約した顧客に証明する必要があるからです。
よくあるMEO対策の契約では、このキーワードで上位3位までに表示させたら成果報酬で一日いくら頂きます、という内容や、上位表示を狙うキーワードでどれくらいGoogleビジネスプロフィールが表示されているかの数字を契約期間で高めていきます、という内容で契約するため、短期的に結果を出す事が必要になります。
その結果、ただただGoogleビジネスプロフィールが上位に表示されれば良いと言う考えになり、お店を検索するユーザーや、プラットフォームを提供してくれているGoogleの目的を無視して、身勝手な対策を行ってしまう事になります。
ブラックハットのMEO対策とは
この様な、Googleのユーザーの為にならない対策方法を「ブラックハット」と言うのですが、GoogleはSEO、MEOに対して常にこのブラックハットを警戒しているので、一時的に効果があったとしても絶対に長くは続きません。
ブラックハットのMEO対策を行うという事はGoogleに対して営業妨害をしているのと一緒です。そういったページをGoogleが長く上位に置いておく事はありません。
なので、GoogleビジネスプロフィールのMEOをする場合は、全て検索するユーザーの為になるかどうかと言う事を念頭に置いて行う必要があります。
ブラックハットにも色々と種類があるのですが、一言で言うと「ヤラセ全般」になります。このヤラセというのは以下のような内容です。
偽の口コミをつける
これは沢山Googleアカウントを作って星5や肯定的な口コミを書く、という内容です。また、例えば飲食店だと、業者が雇っているレビュアー集団を呼んで無料または安く料理を提供して、その代わり高評価を付けてもらう、という様なやり方も含まれます。
他のHPやSNSのアカウントから不当に被リンクやサイテーションを増やす
サイテーションというのは一言で言うと「インターネット上での評判」です。
例えばツイッターで「ブリッヂのストリートビュー撮影最高」のように名指しで評価されると、ブリッヂのHPやGoogleビジネスプロフィールのGoogle検索での評価も上がっていきます。
この様な評価を捏造する為だけに作った情報サイトでお店を紹介したり、SNSのアカウントを沢山作ってお店の事を話題になっている様に演出したりするのが、このブラックハットのやり方です。
ブラックハットのMEO対策は評価されない
この様なやり方に対してGoogleも対応をしており、記事が掲載されたHPや、Googleに口コミを書いたアカウント、ツイッターなど他のSNSアカウントに対して、それぞれのアカウントの「信用度」をチェックしています。
作ったばかりのアカウントや機械的に高評価を繰り返しているアカウントは、高い評価を付けたとしてもページの評価にはほとんど繋がらない様になっています。
この様なありもしない評価をでっち上げる対策は、ユーザーが便利に検索する事の邪魔になってしまいます。仮に効果が出てもいずれは淘汰されますし、何よりもお客さんを騙す事になってしまいます。
ですが、例えば近所の同業のお店がこういったヤラセをしていて、実際にお客さんを奪われていたりすると悔しいですよね。僕も会社を経営しているのでその悔しい気持ちはわかるつもりです。
それでも長期的に成果を出していくためには、正しい方法で対策をする事が必要です。
※正しいMEO対策の方法については以下の記事で詳しく解説しています。
MEO対策にお金を掛けなくて良い理由
ここからは、MEO対策にお金を掛けなくて良い理由をさらに深掘りしていきます。
理由はこの二つで、
①業者さんが提供しているMEO対策のほとんどは自分でできる
②MEO対策に魔法のような近道はない
という事になります。
①業者さんが提供しているMEO対策のほとんどは自分でできる
正しいMEO対策の方法はGoogleの公式サイトに全て記載されており、誰でも自分でMEO対策をする事ができます。
MEO対策で重要な事は、正確な情報をしっかりと掲載する事です。最初にユーザーがお店を選ぶために必要な情報や写真を掲載したら、その後のメンテナンスにそこまで時間を掛ける必要はありません。Googleビジネスプロフィールを頻繁に編集したり、Googleビジネスプロフィールだけで発信を続けても効果は薄いため、ランニングコストを掛けて管理を依頼するのはやめましょう。
②MEO対策に魔法のような近道はない
MEO対策には、すぐに順位が上がるような近道はありません。業者さんにお願いしてGoogleビジネスプロフィールを編集してもらえば簡単に順位が上がり、それが継続される、という様な事は起こりません。
これは、Googleビジネスプロフィール自体の評価の他に、紐付けているHPのSEOスコアや、お店の知名度、他のSNSでの評判など様々の総合評価がGoogleビジネスプロフィールの掲載順位に繋がるからです。
正しい方法で一つ一つ丁寧に情報発信を積み上げていく事で、あなたのGoogleビジネスプロフィールが少しづつGoogleに評価されるようになります。
Googleビジネスプロフィールの順位決定の仕組み
それでは、Googleビジネスプロフィールの表示順位がどうやって決まるのかを説明します。Googleの公式ページに記載されている順位決定の評価項目は以下の3つです。
- 関連度
- 距離
- 視認性の高さ
この三つの評価の総合で順位が決まってきます。一つづつ見てみましょう。
①関連度
関連度は、例えばユーザーが「カフェ」というキーワードで調べた時に、Googleビジネスプロフィールの説明文や投稿、口コミなどにその「カフェ」というキーワード自体や、喫茶店、コーヒーなどの関連するキーワードが含まれているかどうかで判断されます。
この関連度を高めるためには、自分のお店のお客さんになる人がどんなキーワードで検索するかを考えて、それをGoogleビジネスプロフィールの紹介文に記載する事が重要になります。
- ユーザーが検索したキーワードと関連度の高いビジネスプロフィールがより評価される。
②距離
検索するユーザーの位置情報や、検索ワードに地域名が含まれる場合、その場所から近い住所のGoogleビジネスプロフィールが上位に表示されやすくなります。
距離の評価を受けるために、Googleビジネスプロフィールの住所はしっかりと入力しておきましょう。
- ユーザーが検索した場所と近い住所のGoogleビジネスプロフィールがより評価される。
- 「横浜 カフェ」のように【地域名+業種】などで検索された場合、その地域名に近いGoogleビジネスプロフィールがより評価される。
③視認性の高さ
「視認性の高さ」の項目では、インターネット上での知名度に加え、オフラインでの知名度も加味して評価されるため、Googleビジネスプロフィールを管理、運用するだけでは評価が上がりづらいです。
- Googleビジネスプロフィールにお店のHPを登録する
- そのHPのSEO対策を行う
- その他のSNSでも継続して発信を行う
という様に、様々な方法で継続して情報発信をする事が重要になります。
- オンライン、オフラインを含む総合的な知名度が高いビジネスが評価される。
まとめ
僕はGoogleプレイス時代から10年以上の間ビジネスプロフィールを見てきましたが、MEO対策を行う上で最も重要なのは、Googleビジネスプロフィールに紐づいているHPの評価です。
HPがGoogleビジネスプロフィールに紐づいていると、そのGoogleビジネスプロフィールにHP自体の評価と、先ほど説明したサイテーション(ネット上の評判)がしっかりと乗るので、老舗や有名店は自然と強くなります。
Googleビジネスプロフィールの情報をしっかりと記載したら、次はHPのSEO対策をしっかり行う事が重要です。
再度おさらいします。Googleビジネスプロフィールの掲載順位が決定される仕組みはこの三つになります。
- 関連度
- 距離
- 視認性の高さ
①はご自身でお店の紹介文を書く事で対応できます。
②は正しい住所を入力しておけばOKです。
③はGoogleビジネスプロフィールだけでなく、HPのSEO対策や他のSNSで情報発信をする事で評価されます。
ここで話が戻るのですが、結局MEO対策にお金を掛ける必要はなくて、なぜかと言うと今ご説明した通り、
業者が言っているMEO対策のほとんどは自分でできるという事と、MEO対策に魔法のような近道はない為、HPのSEO対策とSNSの発信を並行して頑張る必要がある、という事になります。
MEO対策を自分でやるべき理由
ここまでに、Googleビジネスプロフィールは自分で管理しましょう、というお話をしてきましたが、さらにHPのSEO対策をしながらSNSでの発信も頑張る、というのはとても大変だと思います。
この記事を読んで下さっている皆さんは、自分のお店や会社を一所懸命経営されていて、自分の本業以外にインターネットで集客を考える時間なんて全然無い、という方が多いと思います。
僕も小さな会社の経営者なので、ただでさえ何もかも自分でやらなければいけないのに、これ以上やる事を増やしたく無いという気持ちや、誰かに頼みたいという気持ちは痛い程分かります。
ただ、僕は今まで8年会社をやってきて思うのですが、自分のビジネスの成功を自分以上に真剣に考えてくれる人って、居ないんですよね。
インターネットを介した集客は非常に重要ですので、僕もこの部分を考える作業を人任せにしてはいけないと思っています。それにGoogleビジネスプロフィールの運用方法を覚える事で、ウェブマーケティングの基礎を学ぶ事が出来ますので、時間をかけてやっても損にはならないと思います。
しっかり考えて運用方法を固めた上で、それでも外注する必要があれば、自分がやるべきでない作業のみを外注するのが良いんじゃないかなと思っています。
考え方や置かれている状況の違う他人がアドバイスをしてくるやり方とかフレームワークを言われるままやってみても、自分のビジネスにそのまま当てはまるわけじゃなくて、結局やるのは自分なので、ベストなやり方を自分で考えるのが実際は一番の近道になるのかなと思います。
具体的なMEO対策の方法は以下の記事で解説していますので、ぜひ記事を読んでご自身で対策して貰えれば嬉しいです。
会社経営、店舗運営、大変だと思いますが、一緒に頑張っていきましょう!
記事の更新はツイッターでお知らせしていますので、この記事が役に立ったと感じてもらえたらフォローして頂けたら嬉しいです!
最後まで読んで頂きありがとうございました。それではまた!